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新年のご挨拶。クリスマス会のご報告。

皆様、明けましておめでとうございます。
早いものでもうすぐ震災から3年目に入ろうとしています。
避難してきた当初はとにかく必死で「避難している生活」が当たり前の日常になってしまうとは思いませんでした。
年月が経っても何も変わらない状況を実感すると共に、こんなに時間が経っても私たちのことを気に留めてくださる皆様がいるということにどれほど支えられているのか・・・。
皆様の優しさだけが私たちの支えです。

先月19日にお茶べり会主催でクリスマス会を開催した報告です。

この日参加したのは避難している母親10人、そのお子さん12人(2〜8歳ぐらい)、支援者さん20数名でした。
クリスマスの曲が流れる楽しい雰囲気の中、ぞくぞくと参加者が到着しクリスマス会がスタート!
初参加のお母さんも気さくなメンバーに声を掛けられすぐに打ち解けておられ、後から聞くとまるで前から知っている友達のようだったとおっしゃっていました。
子どもたちも最初は緊張する子もいましたが、大学生のお兄さんお姉さんに声を掛けられるとすぐに輪に入ることができ、走り回ったり大きな声で笑ったりと、子どもの順応力ってすごいな〜と感心しました。

最初は早速ケーキ作りです。
メンバーが用意した安全な材料を使い、一人一人自分でデコレーションするクリスマスケーキです。
大きさの違うホットケーキを何枚も重ねて、生クリーム・果物・チョコレートなどで飾りまるでクリスマスツリーみたいになるケーキを作ってくれたらと思ったのですが、小さいケーキを何個も作る子もいれば、一枚のホットケーキに生クリームや果物を山盛りにする子もいて、あちこちに生クリームをつけ必死でマイケーキを作っていました。
出来上がったケーキを誇らしそうに母親に見せ、褒められてとっても満足げ♪
それぞれの作品をみんなと楽しそうに話しながら美味しそうに食べていました。

食べ終わり、会場を走り回る子が結構出てきたな〜というぐらいに、福岡や千葉からわざわざこの日の為に来てくださった大学生3人組が、楽しいゲームをしてくれました。
箱の中に入っている物を手で触って何か当てるというゲームで、自分の番がきた子どもはワクワクでもドキドキで箱に手を突っ込み「何だろう?」と言いながら必死に考えていました。
当てるとそれをクリスマスプレゼントとしてもらえ、もらった子どもたちは早速母親に「こんなのもらった〜!」とボールやハンドタオルなどを手にして報告していました。

物当てクイズも終わりみんなでおしゃべりしていると、会場の後方にある別室のドアが少し開き、そこから「リーン。リーーン。」と綺麗な鈴の音が聞こえてきます。
楽しくおしゃべりしていた子どもたちが一斉にドアを見て「えっ今のなに?!」というすごくワクワクするような雰囲気に、子どもだけでなくお母さん方が大興奮!
ドアからサンタの格好をした支援者さん十数人が「メリークリスマス!」といいながら登場です!
「わぁ〜サンタさんがきた〜〜〜!!」とたくさんのサンタさんに子どもたちは目をキラキラさせ、サンタさんに釘付けでした。
サンタさんからクリスマスソングのプレゼントです。「あわてん坊のサンタクロース」など子どもたちがよく知ってる歌を歌ってくださったので、子どもたちも「しってる!」と口々に歌いだし大合唱です。

歌の後はサンタさんからプレゼントを渡します。
事前に母親からその子が一年頑張ったことをリサーチし、サンタさんが「お母さんのお手伝いよく頑張ったね!」「妹の面倒をよくみたね!」「逆上がりができるようになったね!」とみんなの前で言いながらプレゼントを渡してくれました。
大好きな父親や親族から遠く離れ、ここ大阪で頑張っているのは母親だけではありません。小さいけれど、その大きな心で必死にお母さんやお父さんを支えようと思っている子もたくさんいて、いろんな部分で我慢し必死に頑張っていると思います。
母親もそんな状況を痛いほど分かっているので、サンタさんという特別な存在からみんなの前で褒められ、恥ずかそうにでも誇らしげにしている子どもを見るのはとても嬉しかったと思います。

早速、もらったおもちゃ詰め合わせのプレゼントを開け、「これどうやって遊ぶの?」と包装をビリビリやぶり、どれが誰のおもちゃかわからないぐらいぐちゃぐちゃになりながら、夢中で遊んでいました。

遊んでいる中、ひと家族ずつ呼ばれサンタさんと撮影会が始まりました。
避難してきた当初は子どもの命を守るため「避難する」というだけで必死で、写真をとる余裕がなく、「一番可愛い頃の写真がない・・」と悲しんでる母親の声をよく聞きます。
たくさんのサンタさんに囲まれ、満面の笑顔の母親とお子さんの写真をとり、サンタ支援者さんがすぐにコンビニに走り現像し、かわいい手作りのクリスマスカードに貼付けてプレゼントしてくださいました。
まさかそんなプレゼントがあるとは思っていなかったお母さん方はとても驚いておられました。

最後はみんなで後片付けをして一年最後の交流会であるクリスマス会は終了です。
参加した避難しているお母さんからみんなにクリスマスプレゼントがあったりと、当初クリスマスプレゼントはお茶べり会が用意したプレゼントをサンタさんが渡すというものだけでしたが、予定外のプレゼントがあっちからもこっちからもあり、みんなの愛情に溢れたクリスマス会になりました。
また来年もクリスマス会したいね!と言いながら、心の中で来年も今の状況は変わらないのかなとふと思いながら、すっかり暗くなった外に、支援者さんも避難者さんも笑顔で帰っていきました。

交流会を開催するには会場費・保育費など少なからず費用がかかります。
今回のクリスマス会では更にケーキ代・プレゼント代などがかかりました。
皆様に買っていただいた手記集の売上・いただいた寄付金などはこういった諸経費に使わせていただいております。
皆様に避難している母親やお子さんの笑顔がお見せ出来なくて残念ですが、皆様からいただいた善意のご寄附・売上をお茶べり会活動に使わせていただき誠に感謝しております。
本当にありがとうございます。

どうぞ今年もよろしくお願い致します。